きょうを潤してくれる、旨い酒。では旨い酒ってなんでしょう?そんな探究心から、日本酒の旨さをつくる様々な方にお話を伺い発信していくジャーナル「旨い酒ってなんだろう?」。
第二弾は、山内祐治先生へのインタビュー記事です。きょうの日本酒ECサイトでの、木村硝子店さんの酒器販売を記念して、酒器と日本酒についてインタビューさせていただきました。
読むと日本酒がちょっと面白く、そして旨くなる。ぜひ、お愉しみください。
山内祐治(やまうち ゆうじ)
湯島天神下 すし初 四代目。J.S.A.sakediploma コンクール初代優勝。アカデミーデュヴァン日本酒講師。「きょうの日本酒」日本酒ディレクター。
この記事のハイライト
🍶 「日本酒は、酒器により味わいが全く異なるものに」
🍶 「確かな品質とデザイン性の木村硝子店の酒器で、お家での晩酌をもっと愉しく」
🍶 「ガラスの酒器だけでも、形によりさまざまな愉しみ方がある」
プロが選ぶ、確かな品質とデザイン性を兼ね揃えた「木村硝子店」の酒器
濱道(きょうの日本酒):
酒器という言葉、はじめて知ったのは日本酒を好きになってしばらく経った頃だったと思います。
酒器によってお酒の味が変わるんだよ、ということを教えていただき、実際に試してみると、こんなにも違うのかとびっくりしました。
山内:
酒器は、材質と形状により、日本酒の味わいをさまざまに変えてくれます。
たとえば陶器だと少し柔らかくなったり、ガラスだとよりストレートに味わいを感じられます。
錫だと味わいがまろやかになるとも言われますよね。熱燗には、香りを感じすぎない平杯がおすすめです。
濱道:
今回、きょうの日本酒では木村硝子店さんの酒器をお取り扱いさせていただくことになりました。
木村硝子店さんといえば、フォルムが美しく薄いガラス製品が印象的ですよね。
山内:
木村硝子店さんの酒器は、その品質の高さとデザイン性から、プロの方も使っていたり、お店でもよく見かけますよね。
一方で、高すぎない価格帯のものもあり、お家での酒器としても人気が高いですね。
濱道:
木村硝子店さんの酒器は間違いない、という安定感がありますよね。
定番「ピッコロ」は初めての酒器として間違いなし
濱道:
こだわりの酒器が家にあると、おうちでのお酒の時間がもっと愉しくなります。木村硝子さんは、そんなおうち用の酒器として、ぴったりですね。
ただ実際に自分で買おうと思うと、用途ごとに幅広く展開されており、どれを選ぶか迷ってしまいます。
日本酒には、どんな酒器がおすすめでしょうか?
山内:
そうですね、まずは木村硝子店さんの定番でもある、「ピッコロ」は間違いないでしょう。
このワイングラスは、純米大吟醸など華やかなお酒にぴったりです。中央部の膨らみが、香りを溜め込み、液体とともに存分に愉しませてくれます。
古酒にも良いですね。少量をゆっくり飲むことで、芳醇な香りを逃さず愉しめます。
ピッコロが人気なのは、グラスとしての完成度の高さと、やはりどんなシーンでも活躍するからでしょう。
ステム(脚)が短めで緊張感を与えず、それでいて液体が地面から持ち上がることで液体の特別感も上がります。日常に、ハレの日に、様々なシーンで活躍します。
はじめての酒器として間違いなしかと思います。
濱道:
ピッコロ、万能なグラスですよね。
きょうの日本酒では、10ozのピッコロを取り扱いさせていただいています。この完成度でこの価格、驚きですよね。
日本酒専用にデザインされた酒器は、どんな日本酒にも相性よし
濱道:
他には、どんな酒器がおすすめですか?
山内:
タサキの「純米・本醸造 6oz」は、どんな日本酒にもぴったりなので、おすすめです。
ソムリエの田崎真也さんにより、日本酒専用の酒器としてデザインされたグラスで、食事の際に日本酒を愉しめるように設計されています。ワイングラスほどグラスのカーブは大きくないので、ちょうどよく香りを感じることができます。
*田崎真也さん:
日本人で唯一の世界最優秀ソムリエコンクール優勝者(1995年第8回大会)。国際ソムリエ協会会長(2017年6月任期満了)、日本ソムリエ協会現会長。
香りがしっかりめのものはグラスに半分くらい、香りが控えめなものは少し多めに注ぐのがおすすめです。
古酒の場合は、グラスを下から手で持って温めることで、香気成分を立ち上げて、より香りを愉しむこともできます。
濱道:
わたしもこちらの酒器、自分用に購入して以前より使っています。
どんなお酒でもあわせられるのと、ある程度量が入るので食事中に頻繁に注ぎ足さなくてよくて、使い勝手が抜群なんです。
一合瓶にぴったりなサイズのぐい呑みで、涼やかな晩酌を
濱道:
とはいえ、お酒を小さな酒器に丁寧に注ぐという行為も、お酒の時間を愉しくしてくれます。お酒を注ぎ合うことで生まれるコミュニケーションは、日本酒ならではですよね。
小さめな酒器のおすすめはありますか?
山内:
木村硝子店さんの「グイノミ」なんて、いかがでしょう。
ガラス製のぐい呑みは、日本酒を涼やかにみせてくれて、暑い日の夜には特にぴったりです。
小ぶりの器は、きょうの日本酒の瓶にかぶせて一緒に冷蔵庫で冷やしておくのもおすすめです。三毳山、吾有事、松の寿など、清涼感のあるお酒に相性良しでしょう。
日常の中の、ちょっとこだわった酒器として、ぴったりかと思います。
濱道:
ありがとうございます!
ぐい呑み、きょうの日本酒の一合瓶にあわせてもサイズ感もぴったりで素敵ですよね。
ガラスの酒器だけでも、これだけさまざまな愉しみ方ができるのが、酒器の面白いところですね。
山内:
ガラスの酒器は、お酒の味わいをストレートに伝えてくれる特徴がありますが、最初にお伝えした通り陶器・漆器など材質が変われば、お酒の味わいもまた違うものになります。
酒器によって、お酒がより美味しくなったり、日本酒の愉しみ方が増えますよね。
濱道:
きょうの日本酒では、今回木村硝子店さんの酒器をお取り扱い開始させていただきましたが、今後は作家さんの酒器などもお取り扱いしたいと思っています。
一合瓶とこだわりの酒器で、日々を潤す体験をお届けしていきます。